Jun25th

特別企画作品(仮)

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私の名は西城月夜。名門、西城家の一人娘。
本来なら今の服装で学校に向かっているところなのだが、訳あって今は廊下を歩いている。
いや、歩かされているのだ。
腰にきつく巻かれた縄、そこから延びた先っぽを持つ美人だけど、厳しそうな婦警さん。
さらに私の両手には黒い手錠によってきつく拘束されて、その鎖も腰の縄によって結わえられている。
少しでも足を止めようものなら、厳しく歩くように促される。
そんなこんなで奥の一室に辿り着く。
中から先客と思わしき若い女性と別の婦警さんが出てくる。
格好は私と同じ。
一瞬、お互いに立ち止まって顔を見合わせるが、すぐに婦警さんに促される。
婦警さん「失礼します、さぁ、入りなさい」
私の縄を握る婦警さんが再び部屋の扉を開け、私を部屋へと入れる。

・・・
部屋の中には婦警さんに勝るとも劣らない二人の美女が待っていた。
年齢は正面の席に座っている一人が20代後半から30代前半といったところ、その横に座っているもう一人は下手すれば10代に見える。
20代らしき方、机の上に置かれたプレートには「氷沢」と書かれていた。
私が彼女を見ていると、婦警さんが手錠を持ち上げる。
油断していた私は驚いてしまう。
その隙に手錠を外す婦警さん。
先ほどまできつくかけられていたので、痕がしっかりと残っている。
婦警さんは無理やり手首をさすろうとした私を座らせ、私の腰に巻かれた縄を椅子に括り付ける。
検事さん「あなたの取り調べを担当することになった氷沢涼子です。よろしく」
机の上にある紙を手に取る検事さん。
検事さん「西条月夜さん。罪状は窃盗罪であっていますか?」
私「いいえ。慈善行為ですわ」
私の答えに何故かキョトンとしてしまう3人。
検事さん「えっと。あなたは大富豪の角島山豪傑氏の自宅から宝石等を盗み出したのは間違いないですね?」
私「ええ。盗んだ後、貧しい人たちにこっそりとプレゼントしましたわ。それが何か問題でも?」
再びキョトンとする3人。
検事さん「念のため確認しますが・・・他人の家から物を盗んだら犯罪になるのは知ってますよね?」
私「ええ。でも、恵まれない人たちに分け与えたら無罪になるんでしょう?」
今度はキョトンとするどころか、動揺を見せる。
私「あら? 私、何かおかしいことを言ったかしら?」
検事さん「と、とにかく今日の取り調べは一旦終わります」
私「あら、まだ10分もたってないのに・・・まぁ、いいですわ」
婦警さんに立たされる私。
再び手錠をかけられ、部屋から出される。

・・・
帰りの護送車の中・・・
婦警さん「ねぇ。今日行ってた話、あなたどこで聞いたの?」
護送中の私語が厳禁だと言われたので、思わず無視するようにだまりこけてしまう私。
はっとした表情を見せる婦警さん。
婦警さん「特別に私語を許可するわ」
私「お姉さまが持っていた本ですわ。随分と薄かったのだけれど、とても参考になりましたわ」
呆れかえる婦警・・・
私「何ですか? その顔は?」
婦警さんは私から目を背ける・・・

・・・
留置場の牢屋の前に着いた私は腰縄を解かれ、手錠を外された後、牢屋の中に入れられる。
牢屋の中で正座する私・・・

・・・
きっかけはお姉さまが隠し持っていた薄い本。
本の主人公に憧れた私はお父様の知人の中でも特に裕福な方に狙いを定める。
元々、運動に自信のあった私は誰の目にも止まることなく、無防備にさらされた宝石やアクセサリーを次々と盗んでいった。
盗んだ物は全てお金がなくて困っている友人やクラスメイト、時にはただ目に入った人たちにすべてあげた。
そんな私にも年貢の納め時が来たのが三日前の朝。
いつも通り、制服に身を包んで学校に行こうとしたら、目の前には刑事さんとお巡りさんが。
昨夜、盗んだ物を置いていく私の顔を見られていた。
私は抵抗することなく、堅く冷たい手錠によって両手の自由を奪われた。
連行される車の中で、本の最後に見たページが脳裏をよぎる・・・
これこそが私の理想・・・だったのだけれど、もう少し若い人が良かったと感じる。

・・・
翌日・・・
昨日に続き、取り調べのために牢屋の外に出される。
手錠で両手を戒められ、腰に縄を巻かれる。
慣れたとはいえ、一々両手の自由を奪われるのも少し面倒になってくる。

(続)

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  • 状況がわからんし完結させてくれよな -- 名無し? 2017-03-11 (土) 23:49:27
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