Oct16th

紫村悠編

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紫村悠編:逮捕の章
1階、総務課オフィス。暇そうな社員たちの眠気を覚ますかのように勢い良く入っていく刑事たち。課長らしき男が立ちふさがる。
課長「あのー、何か御用でしょうか…」
刑事「あ、申し訳ありません…わたくし、こういう者で…」
警察手帳を見せる刑事。
課長「あ、これはどうもご丁寧に。わたしくはこういう者で…」
刑事に名刺を渡す課長。二人を無視して、一人キーボードを打っているOLに近づく女刑事。OLの名は紫村悠、29歳。近寄りがたい雰囲気とは裏腹な情熱的な性格を秘めた女性。割って入ってきた女刑事を睨みつける。
女刑事「あ、あの…」
紫村悠「何? 言いたいことがあるならはっきりと言いなさい」
女刑事「拉致監禁の容疑であなたに逮捕状が出ています! 署まで御同行をっ!」
立ち上がり、両手を揃えて差し出す悠。
悠「何だ、そんなこと。さ、早く手錠をかけて」
女刑事「1時40分! 逮捕です!」
震えながら手錠をかける女刑事。
女刑事「痛く…ないですか?」
悠「さっさとかけなさいよ。このポーズ、結構恥ずかしいのよ」
女刑事「す、すみません…」
手錠をかけ終わり、悠を連行する女刑事。

紫村悠編:連行の章
廊下を歩かされる悠。
悠を見る他の社員の視線を見て、思わず悠の背中に隠れてしまう女刑事。
呆れたように女刑事の方を見る悠。
悠「何をしてるのよ、さっさと連行して…」
女刑事「す、すみません…」
悠「ふん。こんなの刑事なんて…世も末ね」
どうにか外まで悠を連行してくる女刑事。
一斉に悠の方を見る野次馬の視線に耐えきれず、また背に隠れてしまう。
悠「いい加減にしないと…怒るわよ」
女刑事「す、すみません! すみません!」
何とか護送車に悠を乗せる女刑事。
勝手に椅子に座り、すぐその隣に座る女刑事。
悠「何勝手に座ってるのよ」
女刑事「す、すみません! 逃走の恐れがあるので…」
悠「そう。まぁ、それもそうよね」
事務服のスカートから出る膝の上に両手を乗せる悠。
動き出す護送車。

紫村悠編:取調の章
護送車から最初に降ろされる悠。
女刑事「はい、速く歩いてください」
悠「あんた…急に態度がでかくなってない?」
女刑事「な、なってないですよ。ほら早く歩いて」
他の罪人たちの前を歩き、部屋まで連行される。
中には縄のついた手錠が用意されている。
女刑事「いったん手錠を外します。両手を前に出して下さい」
おとなしく手錠をかけられた両手を差し出し、手錠を外してもらう悠。
女刑事「そのままの姿勢で少し待ってて下さい」
用意されていた手錠を悠の両手にかける。
その様子を見て興味を抱く悠。
悠「へぇ。なるほど…」
手錠に繋がった縄を腰に巻く女刑事。
女刑事「な、何ですか、その顔は?」
悠「何でもないわ。さっさと連行して」
縄の端を手に取り、両手を揃えた悠を取調室まで歩かせる女刑事。
麗奈の取調が終わり、女刑事と共に取調室に入る悠。
取調室の机の前に座らせられ、縄の端を椅子に結わえられる悠。
中には疲れた様子の夏姫がいる。
夏姫「あなたたちの取調を担当する黒石よ、よろしく」
女刑事「先輩、お疲れのようですねぇ。でもこの人で最後ですよー」
夏姫「うん、頑張るわ」
悠の方を見る女刑事。
女刑事「では両手を前に。手錠を外します」
両手を差し出し、手錠を外される悠。
夏姫「じゃあ、始めるとしましょう」

紫村悠編:留置の章
夏姫「よし、これで今日の取調は終わりよ。今日はもう休みなさい」
悠の取調が終わり、立ち上がる女刑事。
察するように手錠をかけやすいように両手を差し出す悠。
悠「さっさとかけなさい」
むっとしながら悠に手錠をかける女刑事。
悠を立たせ、取調室のドアを開ける。
女刑事「これからあなたを留置場まで護送します」
悠「はいはい」
取調室から出た後、悠を歩かせる女刑事。
留置場までたどり着き、牢の錠を開け、腰縄と手錠を外してやる。
女刑事の肩を掴み、張り倒す悠。
女刑事「な、何を…」
悠「もう、我慢できないわ…あの子はあっさり壊れちゃったけど、あなたはどれくらい持つかしら!」
肩を掴む手に力を込める悠。
女刑事「こ、こら! 離しなさい!」
必死に抵抗するも悠の細腕からは想像もできない力で押し負ける女刑事。
あまりの抵抗に業を煮やし、女刑事の顔に強烈なビンタを喰らわせ、怯ませる悠。
痛みと恐怖で動けない女刑事のスカートを捲ろうとする悠。
必死にスカートを抑える女刑事。
女刑事「いやぁ…見ないでぇ…」
ビンタの音を聞いて駆け付ける警官たち、悠を取り押さえる。
悠「し、しまった!」
悠を見て怯える女刑事。

紫村悠編:送検の章
警察署から逮捕された時の事務服姿で手錠腰縄をつけられ、堂々とした様子の悠が出てくる。
婦警に縄を取られ、ワンボックスの護送車まで歩かされる。
護送車を見てため息を吐く悠。
婦警「何をしているの。さっさと乗りなさい」
警察署から慌てた様子の女刑事が出てくる。
悠を逮捕した女刑事だ。
女刑事「ま、待ってください!」
悠「あら、刑事さん。来ないと思ってたわ」
女刑事「最後にあなたに言いたいことがありまして」
悠のほほを思いっきりビンタする女刑事。
呆気にとられる悠。
女刑事「人間、やればできるんです。こんな私にだってね。では」
お辞儀をした後、署の仲間で戻っていく女刑事。
婦警「ほら、さっさと乗りなさい」
婦警に無理やり護送車に乗せられる悠。
護送車の中で女刑事の言葉の意味を深く噛みしめていた…

紫村悠編:護送の章
街中を走る護送車の中…
逃走する隙を見つけ出そうとするも、車内にいる誰もが、隙を見せることはない。
婦警「逃げようとは考えない方が身のためよ」
悔しさゆえに両手に力を込める悠。

検察までたどり着き、車から降ろされる悠。
凶悪犯である悠の姿を撮影するために、多数のマスコミが集まっている。
殴り倒そうとも考えるが、手錠をかけられ、腰縄をつけられた状態ではそれも叶うまいとおとなしく連行される。
検察の廊下を歩き、少しして検事室まで連れてこられる悠。
素直に両手を差し出し、手錠を外された直後、油断した婦警を突き飛ばし、女検事の首を締め始める。
しかし、すぐさま他の警官がやってきて悠を取り押さえる。

紫村悠編:起訴の章
何とか落ち着きを取り戻す女検事。
女検事「これで全部ね…あなたを婦女監禁の罪で起訴するわ」
納得のいかなそうな様子を見せる悠。
立ち上がり、両手にかけられた手錠を晒しながら婦警を見る悠。
悠「逮捕されてからずっとつまらなかったけど、あなたの取調は楽しかったわ、検事さん」
婦警「うるさいわよ! 犯罪者!」
背中を勢いよく叩き、おとなしくなった悠を無理やり歩かせる婦警。
検事「何よ…何なのよ…何なのよ! あいつ!」

紫村悠編:判決の章
たくさんの傍聴人が集まっている法廷。
傍聴人はほとんどが夫婦、悠の監禁事件の被害者の親たちだ。
手錠腰縄姿で法廷へと入れられる悠。
大衆の前で椅子に座らせられようとする。
悠「あの、手錠を外して下さい」
婦警「うるさいわよ、犯罪者。お前のような凶悪犯は法廷でも拘束されることを義務付けられているの」
悠「何よ、それ! 早く外して!」
婦警「うるさい!」
両手の自由を奪われ、力が出ない悠を力づくで座らせる婦警。
裁判長たちが座り、その前に立たされる悠。
裁判長「主文。被告人紫村悠に無期懲役の判決を言い渡す」
ため息をついた後、婦警に両手を差し出し、手錠と腰縄をつけられ、法廷の外に出される麗奈。
護送車へと向かう廊下では悠を逮捕した女刑事が待っていた。
女刑事を見て少し足をとめた後、気にとめない様子を見せて再び歩き出す悠。
女刑事「分かってもらえなかったみたいですね…」
一瞬足を止め、三度歩きだす悠。

紫村悠編:服役の章
判決から一月たったある日…悠は女子刑務所の中で懲罰を受けていた。
脱獄するために刑務官を殺そうとしたが、結局失敗してしまったのだ。
少年院に送られた姪の心配もしながら必死に懲罰に耐える…

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