Oct16th

赤枝美鈴編

Top / 赤枝美鈴編

赤枝美鈴編:逮捕の章
4階、経理課オフィス。素早いキーボードの音に割って入るように入ってくる刑事たち。課長らしき男が立ちふさがる。
課長「なんやねん! おどれら! 警備員呼んだるぞ!」
刑事「じゃあかしぃ! 公務執行妨害で逮捕したるぞ! われぇ!」
一人のOLに近づく女刑事。OLの名は赤枝美鈴、24歳。被害者の幼馴染で一番の親友。
立ち上がり、女刑事に向けて両手を揃える美鈴。唐突な行動に驚く女刑事。
女刑事「うおい! あんた、何しとんねん!」
美鈴「私を逮捕しに来たんですよね。早く手錠でも何でもかけてください。お願いします」
女刑事「うう、やりにくいなぁ。まぁ、ええわ。13時31分、業務上横領の罪で逮捕してあげたる!」
美鈴に手錠をかける女刑事。
美鈴「ありがとうございます…私、罪を償います…」
女刑事「そんなんいわんといて…うちが悪者みたいな気分になってまう…」
他の社員の痛い視線を感じながら、美鈴の両手にかけられた手錠を隠してやろうとする女刑事。
美鈴「刑事さん…手錠は隠さないでください。お願いします」
女刑事「そ、そうか? なら…」
優しく連行する女刑事。

赤枝美鈴編:連行の章
女刑事に腕を掴まれ廊下を歩かされる美鈴。
二人の前に立ちふさがる可愛らしいミニスカートの事務服のOLたち。
OLその1「待ってください!」
OLその2「美鈴先輩が何をしたって言うんですか!」
思わず後ずさる女刑事。
女刑事「いや、その…なにをしたんかって言われると…」
OLその1「どうせ手柄のために犯罪をでっちあげたんでしょ!」
OLその3「税金泥棒!」
美鈴「やめなさい。私はあなたたちが思っているような立派な人間じゃなかったの。こうやって手錠をかけられて当然な人間なのよ」
OLその1「そんな! 先輩は立派な人です! これはきっと誤認逮捕に決まっています!」
OLその4「私たちが先輩の無実を証明して見せます!」
女刑事「いや、うちだって好きでこないなことしちょるんじゃないよぉ…」
美鈴「刑事さん…お気になさらず…あなたたちも、ね。ほら、刑事さんもこの犯罪者を連行してください…」
OLたちの横を通り、おとなしく連行される美鈴。
女刑事「立派なお人なんやね…あんた」
思わず口を閉じる美鈴。
外に出され、大勢の視線を浴びながら、止めてあったワンボックスカーに乗せられ、女刑事の隣に座らせられる。
不釣り合いな短めのスカートから膝を出し、犯罪者である自分を戒めるように拳を握った両手を胸の前で揃える状態にする。

赤枝美鈴編:取調の章
護送車から他の三人の罪人が降ろされた後に降ろされる美鈴。
他の罪人たちの後ろをついて歩き、部屋まで連行される。
中には縄のついた手錠が用意されている。
女刑事「じゃあ、手錠を替えるで」
美鈴「はい…」
おとなしく手錠をかけられた両手を差し出し、手錠を外してもらう美鈴。
女刑事「かんにんな。これも規則やねん」
美鈴「いえ。私はこれくらいされて当然ですわ…」
用意されていた手錠を美鈴の両手にかける。
縄のついた手錠を眺め、あらためて己の犯した罪の大きさを感じる美鈴と哀れみの目を向けながら腰に縄を巻く女刑事。
女刑事「行こか」
縄の端を手に取り、美鈴を取調室まで歩かせる女刑事。
先に入っていた亜子の取調が終わるまで待つように言われる。
椅子に座り、スカートの上に手錠によって自由を奪われた両手を置く。
女刑事「かんにんな」
美鈴「そんなに何度も謝らないでください。規則なんでしょう?」

亜子の取調が終わり、女刑事と共に取調室に入る美鈴。
取調室の中では外を眺める夏姫がいた。
取調室の机の前に座らせられ、縄の端を椅子に結わえられる美鈴。
夏姫「はい、あなたたちの取調を担当する黒石よ、よろしく」
お辞儀をする美鈴とその様子から何かを察してやる夏姫。
夏姫「そうね…逃走の心配はなさそうだから手錠を外してあげて」
女刑事「おっ。流石なっちゃん先輩」
手錠の鍵を取り出す女刑事。
美鈴「そんな! 私は罪を犯したんです! 両手の拘束は必要なんです!」
驚く夏姫と女刑事と我にかえる美鈴。
美鈴「す、すみません…」
夏姫「ご、ごめんなさい。じゃあ、手錠はかけたままにしておくわ」
美鈴「ありがとうございます…」
美鈴の腰に巻かれた縄の先端を椅子にくくりつける女刑事。

赤枝美鈴編:留置の章
夏姫「よし、これで今日の取調は終わりよ。今日はもう休みなさい」
取調が終わり、同時に立ち上がる美鈴と女刑事。
女刑事「ちょい待ち、縄解いたるからな」
括りつけた縄を解き、先端を持つ女刑事。
女刑事「ほな、行こうか。次は牢屋や」
美鈴「はい…」
女刑事「あ。牢屋に入れる時はちゃんと手錠を外すのよ」
女刑事「出来たらなぁ」
取調室の扉を開け、拘束された美鈴を歩かせる女刑事。
留置場までたどり着き、牢の錠を開け、腰縄と手錠を外してやる。
美鈴「あの…手錠は…」
美鈴「それは駄目やで。他の人にも使うからな。後で使わない手錠でも持ってくるわ」
女刑事が牢屋の錠を開けた後、両手を差し出し、縄を解かれ手錠を外される美鈴。
美鈴「ありがとうございます…」
女刑事「あんたには言いたいことがたくさんあるんや。覚悟しとき」
美鈴を牢の中に入れ、錠を閉める。
牢屋の中で正座し、手錠をかけられるポーズをとる美鈴、目からは少しだけ涙がこぼれている。
美鈴「私はこれくらいされて当然なんだわ…」

赤枝美鈴編:送検の章
警察署から逮捕された時の事務服姿で手錠腰縄をつけられ、笑みを浮かべた表情の美鈴が出てくる。
婦警に縄を取られ、ワンボックスの護送車まで歩かされる。
護送車の前には美鈴を逮捕した女刑事が待っていた。
美鈴と婦警の前に立つ女刑事。
女刑事「最後にいいたことがあったんや。婦警さん、少し悪いけどお話させてくれへんか?」
婦警「少しだけですよ」
女刑事「確かにあんたは罪を犯した。でもな、それはあんたが誰も助けてくれなくて悩んで苦しんだ結果や。もし、ウチがあんたの友達の立場やったら、同じことをやっとたかもしれん」
手錠をかけられた両手を持ちあげる美鈴。
美鈴「でもあなたは刑事だから私に手錠をかけてくれた。だからこうして今から罪を償おうとしている…」
女刑事「そう。償おうとしてる。それが偉いとか立派とか、意地でも言わん。でも、ウチはあんたを応援したいんや!家族の為に自分を犠牲になってしまったあんたを!」
美鈴「ありがとう、刑事さん。私、絶対に罪を償います」
婦警「もういいですか。ほら、さっさと乗りなさい」
女刑事を退け、護送車に無理やり美鈴を乗せる婦警。
女刑事「かんにんな」
護送車に乗り、女刑事に顔を向け、笑顔を見せる美鈴。
走りだす護送車に向けて手を振る女刑事。
女刑事「お勤めがんばってな! あんたなら絶対大丈夫や!」

赤枝美鈴編:護送の章
街中を走る護送車の中…美鈴は拳を握った両手を持ちあげ、己の両手の自由を奪う縄で繋がれた手錠が見えやすいようにしている。
婦警「…両手を下ろしなさい、見てるこっちが疲れるから」
美鈴「す、すみません…」
拳を解き、両手を丁寧にスカートの上に乗せる美鈴。己の手首にしっかりと食い込む手錠を眺め、改めて己の犯した罪の重さに反省の色を見せる。

検察までたどり着き、車から降ろされる美鈴。検察の入口の前では、妹の為に罪を犯した美鈴をスクープにするために待ち受けているカメラマンたちの姿が見える。
婦警「ちょっと待ってて」
美鈴の足を止めさせる婦警。美鈴を取ろうとしたカメラマンの前に立ちふさがる警官たち。
婦警は検察の中へと、急ぎ足で美鈴を歩かせる。
美鈴「あ、あの…写真くらいは…」
婦警「うるさいわよ、犯罪者。さっさと歩きなさい」
検事室へと向かう廊下の途中、何度か美鈴にほど近い、婦警に縄をひかれる手錠腰縄姿の若い女たちとすれ違う。
事情を知らない女たちは互いに自由を奪われた身に哀れみの感情を抱いている。
少しして検事室まで連れてこられる美鈴。検事室に入り、お辞儀をする。手錠を外そうとする婦警。
美鈴「あの、手錠はつけたままにしてくださいませんか…?」
婦警「駄目よ。規則だから」
美鈴の両手から手錠を外される。今まできつく締められていたため、跡が残っている。
美鈴を座らせた後、自身も縄を持って美鈴の後ろに座る婦警。
美鈴を見て不敵な笑みを浮かべる女検事。

赤枝美鈴編:起訴の章
呆れたように溜息をつく女検事。
女検事「これで全部ね。もう取り調べはおしまい。あなたを業務上横領の罪で起訴するわ」
美鈴「はい…」
立ち上がり、美鈴を立たせる婦警。
手錠をかけやすいように拳を握った両手を差し出し、再び手錠をかけられる美鈴。
検事にお辞儀をした後、婦警に縄をひかれ部屋を後にする。
2人が部屋を出た後ふてくされる女検事。
女検事「何よ、あの女。もうちょっと悪ぶりなさいよー」

赤枝美鈴編:判決の章
たくさんの傍聴人が集まっている法廷。
今日、美鈴への判決が言い渡されるのだ。
手錠腰縄姿で法廷へと入れられる美鈴。
大衆の前で手錠と腰縄を外され、椅子に座らせられる。
裁判長たちが座り、その前に立たされる美鈴。
裁判長「主文。被告赤枝美鈴に懲役2年、特殊懲罰20年の判決を言い渡す」
聞き覚えのない特殊懲罰という言葉にざわめく法廷。
裁判長にお辞儀をした後、傍聴人たちをしり目に再び手錠と腰縄をつけられ、法廷の外に出される美鈴。
護送車へと向かう廊下では美鈴を逮捕した女刑事が待っていた。
思わず足を止めてしまう美鈴。
美鈴「刑事さん…」
女刑事「懲役2年かぁ…執行猶予、つかへんかったね…」
美鈴「いいんです…私、刑務所の中でしっかりと罪を償おうと思ってましたから…」
手錠を強調し、精いっぱいの笑顔を見せる美鈴。しかし、彼女はこの時、知らなかった…特殊懲罰という判決の意味を…

赤枝美鈴編:服役の章
判決から一月たったある日…美鈴は特殊懲罰を受けていた。
特殊懲罰とは民間企業が作った女子刑務所内での更生プログラムのことで、おもに美鈴のよう若く美しい女に対してのみ科せられる。
就寝時と病床時以外は手錠をつけられたまま生活することと、その生活を一般人に晒すことを強制される。罪を犯した女を辱めることで再犯を防止し、少子化対策の一手とすることが表向きの目的となっている。
大半の女囚は羞恥に耐えきれず、普通の女子刑務所に送られることを望んだが、もとより罪を償う意識の大きかった美鈴にとってはこの程度、児戯にすぎないようであった…
美鈴「私はこれくらいされて当然なんだわ…」
自分を戒める言葉をつぶやき、手錠をかけられた両手でキーボードの入力を済ませていく美鈴。彼女の出所は近そうである…

コメントはありません。 コメント/赤枝美鈴編?

お名前: